お砂糖の豆知識

砂糖を食べると太るか?

お砂糖を食べると太るという、イメージを持っている人は多いと思いますが。実は、お砂糖が特に肥満の原因であるという説は間違いであります。

肥満は、エネルギーの取りすぎ、すなわち運動で消費されるカロリーより、食べるカロリーが多ければその分だけ太ります。お砂糖のエネルギーは、1kg当り4Kcalで特別肥満になる要因はありません。

砂糖よりも脂肪の豊富な食事のほうが太りやすいのです。(脂肪のエネルギーは1g当り9Kcal)

逆に甘いものは、満腹感を与え、食欲を抑制することとなります。

砂糖と糖尿病

糖尿病は、遺伝的な要因、肥満、運動不足、ストレスなど大変複雑なメカニズムで発病するわけですが、糖質の摂取量が減る傾向にある日本において、糖尿病が増加しているという事実を考えればお砂糖が糖尿病の原因であるとは考えにくくなります。「糖尿病」という名前が砂糖を連想させ、間違ったイメージを持ってしまうのではないでしょうか。

また、1997年4月FAO(国連食糧農業機関)、WHO(世界保健機関)は、「糖類(精製糖、その他の糖類)の消費が糖尿病、肥満といった成人病(生活習慣病)に直接結びつくことはない」と発表しています。

 

お砂糖と脳

人の脳の重量は体重のわずか2%にすぎませんが、脳が消費するエネルギーは18%〜20%にもなります。しかも脳はエネルギーとしてブドウ糖しか使用できません。脳はエネルギーを蓄えることはできませんので、常にブドウ糖を供給する必要があります。血糖値が下がることは非常に恐いことです。

お砂糖は摂取後すぐにブドウ糖に変わりますので、たいへん即効性のある、脳へのエネルギー源となります。

 

お砂糖の性質

・泡立ちの保持

メレンゲを作るとき、砂糖を加えると砂糖が卵白のたんぱく質の水分を分離して取ってしまうので、きめ細かい泡ができ、できた泡がなかなか消えません。

 

・脱水作用

ココアの粉の中に、あらかじめ砂糖を混ぜておくと、ココアの粒の間に入り込んだ砂糖が水を引きつけて、ダマになりにくくなります。

 

・保水性

ビーフシチューを煮るとき、あらかじめ肉に砂糖をもみこんでおくと、砂糖が水を引きつけ、肉の組織のコラーゲンに水を結びつけて溶かすので早くやわらかくなります。

 

・ゼリー化

ジャムやマーマレードがゼリー状になるのは、果物や野菜の硬さをつくるペクチンという物質が、砂糖の働きで水をたくさん抱え込みやわらかくなります。

 

・防腐効果

カビや細菌は水がないと生きられません。砂糖をたくさん使った食品がカビたり、腐ったりしにくいのは、食品の水分を砂糖がしっかりかかえて細菌が繁殖しにくいためです。

 

・メイラード反応

パンやクッキーなどにこんがりとした焼き色がつくのは、糖が小麦粉、牛乳、卵などに含まれるアミノ酸と反応してできる物質のためで、この反応をメイラード反応と呼びます。